2010年3月12日
どうもドロップシッピングに対しては違和感を覚えますな。
何年か前にドロップシッピングが日本において普及し始めた頃、「この仕組み、商売甘く見てない?」と心の中で即却下したのでありました。実際には数々のトラブルを伴いながらまだ続いているようですが。
ドロップシッピングとは、在庫を持たず商品の申込があった場合、メーカーや卸業者から申込者へ商品を直送する販売形式を指します。つまり個人などが副業でホームページを作り、メーカーや卸業者からの仕入値に好きなだけの利益を乗っけてインターネットで販売し、発送や決済は業者に任せてしまうという仕組みです。
さてブログを運営するにあたっての掟は、他者の批判をせぬことです。しかしどうも解せぬ話が、こともあろうか日経MJに掲載されていたのでちょっとツッコミを入れることにしました。
あるIT系の戦略コンサルタント会社の代表者。彼はドロップシッピングがシャッター商店街再生に一役買うと主張しています。
理由は以下の通り。
・そもそもシャッター商店街には、豊富な品揃えや仕入れ力が無いから大型SCにお客を取られている。
・しかし、ドロップシッピングの仕組みを使うと、その両方の問題が解決する。
・大型SCはシニア層に必ずしも優しいものとも言えないことから、シャッター商店街は大型SCに行きたくない地元のシニア層をターゲットにするべき。
・シャッター商店街の商店主は顧客とのコミュニケーション力があり、常連を中心に顧客の家族構成から趣味まで知っている。だから様々なレコメンデーションが可能なので、ドロップシッピングを利用して、シニア層に対しお買い物代行して売上を増やすことができる。
いろいろ工夫しアレンジして取り組んでみれば、そうマイナスになるような話では無いでしょうな。
しかし、個人商店は言わば取り扱う商品のプロフェッショナルとしてこれまで生きてきたわけですから、商品取り寄せ屋になることができるでしょうか。また、地元のお客さんが商店主も手にした事が無いような商品を、あっさりお買い求めになるでしょうか?全くもって不思議な発想です。それに皆やりだしたら、それぞれが何屋かわからなくなってしまう。
ヒューマンタッチな接客とITを使った仕組みを組み合わせて、新しい価値の創造に取り組む事は素晴らしい事です。しかしのその仕組みの底流をなすものは、昔から何も変わらない商売の哲学そのものでなければならないはずです。安直はいけませんな。
まっとうな商人は、自分が吟味したものしか売りません。
投稿者 島上 : 2010年3月12日 13:32
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