2008年09月

混沌。動揺する世界の金融市場を横目で見ながら.....。

これはどう考えても危機です。欧米の銀行がバタバタ倒れ、新聞には「大恐慌以来の有事」との言葉も踊る。その大恐慌は1929年。

奇しくもその1年前に発表されたのがJ.A.シュンペーターの論文「Unternehmer」(英:entrepreneur日:企業家)です。
以下その本の中に示唆に富む部分を見つけました。

どの時点でも、経済は既存の経験の積み重ね、既存のよく知られたデータに基づいてワークしている。どのような時代の経済も、その基本的特質において、また多くの細目においてはその前の時代と類似している。生産し消費するという本質においては前時代と同じ仕事を行っているのである。

中略

この事実は、平均的な経済主体が新しい状況に直面する場合、例えば危機的状況はその一例だが、そういう場面では彼らが常に無力であることの説明にもなっている。


日本の不動産バブルで学習したはずなのに、米国は同じ過ちを犯したと評するのは間違いなのかもしれません。言わば、それが人間の歴史であるからです。オランダのチューリップ・バブルは1637年のことです。因みに世界最初のバブル経済事件だとか。人類はことバブルに関しては学習していない。

輸出依存型経済の日本が、影響を受けないわけがありません。これからが更なる景気悪化の本番なのでしょうか。残念ながら。しかし、危機は次なる新しい潮流が生まれるためのチャンス。旧勢力が保守的に未来を悲観する脇で、私達は確実に次の潮流に乗る準備をしていくのです。

以下は日経ビジネス9月29日号「有訓無訓」の養老孟司氏の言葉。

メディアやネットが行き渡ったおかげで、我々は固定された過去の情報に縛りつけられている。歴史上最も頭の固い人々になってしまったんじゃないでしょうか。 そんなばかな、とお笑いになるかもしれない。でも、何かを決める時、部下に「まず情報を、もっと情報を」と要求したり、あるいは上司から求められる傾向が強くなってうないでしょうか。「やってみなければ分からない」と言うと、無責任だと責めたり、責められたりしていませんか。逆に情報さえ用意すれば、責任を果たしたような気分になったりね。
上のようなやり取り、きっと多くの会社組織の中で繰り返し起こっているはずです。その会社は間違いなく、シュンペーターが言うところの「平均的な経済主体」です。これまで通り過去の延長線上で皆がやってきたから危機が訪れたのであり、その危機の克服に対し、過去の延長線上に解など有り得ないのにもかかわらず。

そして、前述の論文「Unternehmer」にはもう1つ興味深いことが書かれています。

さて、そうした国民経済の所与的状況は、3種類のレベルで1つの状況から次の状況へと推移し、「均衡状態のデータ」も変化し、「経済の発展」がもたらされる。その第一は、継続的増加による推移で、これは特に人口増加と生産された生産手段における機器類の増加である。その第二は経済外の出来事でありながら経済に影響を与えうるような事象、例えば自然界の異変、社会的変動、政治的介入による推移である。第三には、個人の多くが経済的経験および実証ずみの慣れたルーティン以上のものを求め、それぞれの現状の経済生活の中で新しい可能性を認識し、その実現を要求することから生ずる推移である。この第三の種類が最も重大な要素となるが.......。

日本が今迎えているのは、まさに第三の種類だと私は直感しています。

以上のことを色々と考えるに、日本は次の経済発展を遂げるための必要なプロセス(試練)を経験しているに過ぎないことを確信するわけです。しかしその経済発展でのメインプレーヤーは、以前と全く異なる顔ぶれになるはずです。

We will.

投稿者 島上 : 2008.09.30 17:45 | コメント (0) | トラックバック (0)

在静岡インターネット系ビジネスアービトラージャーなのだ。

裁定取引(アービトラージ)に関する私の考え方を5月にこのブログに書きました
反応をしてくれる方も多くて、ちょっと嬉しく感じました。

実は、インターネットのおかげで地方においてアービトラージが可能であることに最初に気付いたのは、もう8年前になります。私が個人事業としてShomeidoのネット通販を立ち上げた頃です。

私は浜松中央卸売市場の買参権を取得しておりますので、セリに参加ができます。その頃は毎日のように仕入が無くても早朝市場に顔を出していました。

ある日、東京等の中央の卸売市場ではとても高い値段が付く高級果実がセリにかけられないで置きっぱなしになっているのを見つけました。セリ人に聞くと、買い手が付かないとのこと。全部買うなら●●●●●円にすると言う。

私:「そうですか、●●●●●円なら買いますョ。」

セリ人:「わかりました。それでお願いします。」

私:「えっ、良いんですか?有難うございます。」

私はその後急いでWebサイトに商品をアップして、メールマガジンを配信して、東京の価格よりも格段安い価格であっと言う間に完売させました。

価格というものは、そもそも需要曲線と供給曲線の交点です。しかし、その時その物が何処に存在するかで価格が異なるのです。つまり、その場所での需要は他の場所での需要と異なるので、このようなことが起こり得るのです。ネットを使うことにより、需要家を地域外に求めることができたから、上記のようなことが可能だったのです。

でも、市場における供給者は直ぐにそれに気付きますので、このような状態は起こり辛くなります。

裁定取引でした。

それと前後して、地方の花卸売市場をネットでつなぎ、コンソーシアムを形成してこの価格差を解消するためのインフラを作っていた会社の役員をやっていたことが有ります。このアイデアも中央と地方の需要の違いに目を付けた発想でした。

このビジネスモデルが上手く機能すると、裁定取引ができなくなります。

今日、舞阪あたりの鮮魚店で、舞阪港にあがった立派な生蛸がお刺身用として販売されていました。それは大手スーパーで茹でて販売されている輸入物の蛸よりも安かったのです。でも激安という程では無い。噂では、ここのところ蛸が豊漁だったらしい.....。

たぶん鮮魚店の裁定取引と言えます。恐らく全国レベルでの相場は下がっていないからです。でも需要がそう大きくない地元の店だけで完売できたかどうかはわかりません....。ネットで売ればよかったのに。

以上書いたことは、とても些細なことです。しかし私達の周りで結構頻繁に起こっているのも事実です。そしてもっと大きなところで、もっと様々なところで中央と地方の間で裁定取引の余地が残されていることを私は実感しています。

では私達は、チマチマとその裁定取引とやらをやっていくのか?

いやそうでは有りません。もっと本質的なところで、あえて裁定取引からビジネスに入っていく意義を感じています。

そもそもアービトラージとは金融の世界でよく使われる言葉です。金融市場におけるアービトラージャーの存在は、各関連市場間におけるギャップを埋め、取引参加者にフェアなプライスをもたらす効果が有ります。

私達が中央と地方(静岡県)との間で起こる様々なギャップを埋めに行く働きをすることで、供給者に対しフェアな価格提示が行え、一方需要者に対してもリーズナブルな価格提示が行えると考えています。その段階ではもう裁定取引では無いわけですが。インターネットを利用して地域間格差の是正に微力ながら尽力することができると考えています。

「invisible hand」は、インターネットの中にも存在する、と確信しているのです。


投稿者 島上 : 2008.09.29 19:46 | コメント (0) | トラックバック (0)

秋だ!JAZZ LIVEだ! 手を早く上げた社員が得をする企画第2弾

6月19日にこのブログでご紹介した「早く手を上げた人が得する社内企画」の第2弾の告知です。
今回はやわらか系企画のみ。


●JAZZ LIVE 日野皓正クインテット IN 四ツ池ミュゼギャラリー (10月27日)
↑マジなんです。世界のヒノテルを浜松で、そして目の前で!

⇒社員の皆さん、先着3名で早いもの勝ちです。

●JAZZ LIVE 竹内直カルテット IN 四ツ池ミュゼギャラリー (11月5日)

⇒こちらは先着5名で早い者勝ちです。


四ツ池ミュゼギャラリー。使用されるピアノなんかは最高にメンテされてて、その最高の状態に北欧系ジャズピアニストの巨匠Lars Janssonさんもたいへんに賞賛されていたのを直接聞きました。

はい、楽器ができない私にはわかりませんが、悪しからず。

それにしても有り難い。浜松にいて色々な有名どころのジャズプレイヤーの接することができるなんて。更に、四ツ池ミュゼギャラリーの雰囲気も良い。椅子なんかもフツーな感じで、肩が凝らないというか、何と言いますか....。



当社は因みに「四ツ池ミュゼオフィシャルスポンサー」でございます。

投稿者 島上 : 2008.09.24 10:36 | コメント (0) | トラックバック (0)

東京のVCの社長さんとのインタビュー

今日、以前から話し合いを続けている東京のベンチャーキャピタルの社長さんと担当者さんのご訪問を受けました。

この社長さんは、大手証券会社のご出身だそうで、こう言っちゃなんだか僭越な気もしますが、かつての自分と同じ臭い、つまり金融関係の人独特の臭いを感じました。それがなんだか嬉しく、そして懐かしくなってベラベラ話してしまいました。

ところで先方様は数々のIPOのご経験もお有りなので、とても頼もしく思いました。そして繰り出される質問やご意見は当然核心を突くものだし、当社のビジネスモデルが成長拡大可能なのかどうかをじっくりと探っておられる様子でした。

私は数々の質問に対して、何ら答えを再度頭の中で吟味すること無く、ただ自分の考えていることを正直に述べました。ことさら体裁を整える必要は有りません。それでしばらくして、実はこのインタビューを楽しんでいる自分を感じました。

何故か。

巧みに繰り出される質問に答えている間、自分の話していることをもう一人の自分が聞いていて頷いている錯覚に陥りました。つまり、私が今後の成長戦略として考えていることに対し、改めてそれは間違えていないと確信したからです。巧みな質問によって、自分の考えが更に整理され、よりわかりやすい言葉で説明され、より簡素に表現しているという自分を発見したからです。※まあ、先方様がそう捉えたかどうかは定かでは有りませんが、少なくとも私が思うに、以前に比べると.....ということです。

恐らくこれは、このVCの社長さんのワザだな。きっと。

このような洗練された先輩ビジネスマンと話をすることは、誠に楽しく自分も鍛錬されるものだと改めて感じた次第です。来月45歳のワタクシの初体験でした。

投稿者 島上 : 2008.09.17 20:01 | コメント (0) | トラックバック (0)

香港に行ってました。

日本の高級果実のアジア向け輸出の可能性を調査するために、10日から13日にかけて香港に行ってきました。

香港会議展覧中心で開かれたAsia Fruit Logisitica 2008のチェックと、現地の高級スーパー、デパート、ローカルスーパー、ローカル系オーガニックストア、ショッピングモール等のチェックをしました。

九龍の旺角東にあるホテルに滞在しましたが、毎日のように尖沙咀まで徒歩で往復し、また香港島でも激しく西へ東へと徒歩で移動しました。車や電車で移動するのに比べて、徒歩での目線というのは色々発見が有って面白いですからね。でもとっても疲れましたが。

今回の結論!

日本の高級果実が香港で受け入れられるという将来性は大きいと思いましたが、かなり工夫をしなければならないと考えました。

既に静岡産マスクメロンや桃や梨やりんごなどは販売されていましたが、それほどには売れていないようです。何故なら、小売価格は日本の数倍にもなっているにもかかわらず、売り方がスペシャルではないからです。つまり他の商品と同列の売り方。極端に言うと現地に人から見ると「ただ高いだけ」。

冷静に考えてみると日本においては、高級果実は高級果実店で販売されているので、販売員が専門知識を背景にアドバイスをしますし、デパートにおいてでも同様ですが、一方香港の小売の現場においては、高い理由の説明ができていない事、正しい召し上がり方の説明がなされていない事、商品にまつわるストーリーが無い事、これらの事が欠けているように思いました。もちろん、香港を知らない私がこんな事を言うのは甚だ僭越なことだとは思いますが.....。

「可能性は有る、しかしかなりの苦労が予想される。」というのが結論です。

●日系デパートの地下食品売り場で静岡産マスクメロンと北海道産赤肉メロンが並べて売られていました。

⇒悩んだあげく、結局北海道産赤肉メロンを手に取った現地中年男性に突撃インタビューを敢行!

Q:何でそっちを選択したんですか?値段ですか(静岡産マスクメロンは北海道産赤肉メロンの約2倍の値段がした。)?それとも北海道というブランドですか?

A:どっちも。
※北海道のイメージはとても良いらしい。

⇒暫く両方のメロンを手にとって、吟味を繰り返すお金持ちそうな現地の中年女性に突撃インタビューを敢行!

Q:静岡産マスクメロンって、日本では最高級フルーツですよ。

A:ええ、知ってるわ。
と言いながら、北海道産赤肉メロンを手に取る。

Q:そちらにするんですか?

A:品質はわかってるけど、値段が違い過ぎるのよ.....。
※ちょっとキレ気味だった。

上記の事とは別に面白い事を発見。香港には中秋節とクリスマスにフルーツの盛りかごを購入したり贈る習慣が有るのだそうです。現に中秋節間近の香港では、どこでもフルーツ盛りかごの予約を受け付けていました。またそれはローカルの果物屋でも見られました。

これはやるとなると、自らがリテイラーになるしかないな...。

投稿者 島上 : 2008.09.14 18:29 | コメント (0) | トラックバック (0)

明日9月5日より、新しい役員が入社します。

狐塚俊明さんです。専務取締役として主に管理部門や社内体制強化のための仕事をお願いします。実は彼には約4年前から当社に来て頂けないかというお話をしておりました。この度やっとその熱意が実り、とても嬉しく思っています。

彼は私と同じ銀行の2年後輩です。正確には私が協和銀行入行で彼が埼玉銀行入行なので、厳密に言えば違う銀行の出身ですが、私達が出会ったのはその後合併したあさひ銀行のシンガポール支店ですから、まあ後輩と言っても差し支えありません。彼は銀行にこれまで20年勤めました。銀行では珍しい理科系大学の出身でしたから、金融工学の要員としての入行でした。東京では一緒に仕事はしませんでしたが、同じディーリングルーム内に居た記憶は有ります。

今も銀行の中枢にいて大した不自由も無いでしょうに、大きな決断をしてくれました。この尊い決断に対して、私は絶対に応えなければなりません。

彼とはシンガポールで数年一緒に働きました。彼は私とは正反対な性格を持つ反面、似たメンタリティも持っています。そして、彼は私の良いところも悪いところも知っています。なので、これから更に充実したシーエムエーを作っていけるものと確信しています。

どうぞ狐塚俊明を宜しくお願い申し上げます。

明日から私の目の前↓ココに座ります。



投稿者 島上 : 2008.09.04 15:02 | コメント (0) | トラックバック (0)