「隠せない」なら「隠さない」
6月26日(火)日経新聞朝刊の一面に「ネットと文明」と題する記事。誠に興味深いものが有りました。同時にそれは、ちょうど私が以前から感じていたことがズバリと書かれていたのでした。
その記事では、まずは米グーグルが5月末に始めた新サービス「ストリートビュー」についての言及が有りました。この「ストリートビュー」とは、そのままズバリ過去の公道で撮った画像を使っているだけなのですが、水着姿で日光浴する女性や、民家の柵を乗り越えようとする男性の姿が画面に映ったりしているので、一部から「プライバシーの侵害だ」という批判が巻き起こったらしいです。
そして次に「ユーチューブ」に関して。先日の東京・渋谷の温泉施設爆発直後の映像が、発生から24時間以内に6本も投稿されていたという事実の紹介が有りました。
私は、自分自身がネット業界で生きているわけなので、もう都合の良いことも悪いことも、隠せないなという感覚は以前から有りましたが、もはやそれは一般化してしまっているということです。
ちょっと気持ち悪いです。この気持ち悪さは、いきなり背後から小声で、「昨日.....見たよ。」と誰かに言われてドキっとしてしまう感覚に似ていると私は思います。ええ、何もやましいことは無いのですが、「えっ?昨日なんか変なことしてたっけ。」と何故か必死で記憶を手繰ってしまいますよね?
このちょっと気持ち悪いこの状況に対して、私達はどう対処していけば良いのでしょうか。
その答は、「隠せない」なら「隠さない」というのが正解のようです。
この記事の最後の方に、私もかつて勤めたことのある、スターバックスコーヒージャパンで実際に起こった話が紹介されています。
(以下抜粋)
スターバックスコーヒージャパンは1月、ホームページに商品回収の「おわびとお願い」を掲載、新聞でも告知した。都内の店舗で消費期限切れのケーキを販売したためだ。売ったのはたった2個。健康被害の訴えもない。それでも同社は情報を公開した。きれいごとではない。期限切れに気付いた購入者や正義感にかられた社員が、もしネットに情報を流したら........。「隠せない」という事実が、企業の行動原理を変えつつある。
この記事を読んで、ドキッとした経営者は多いはず。以前だったら、仲間うちで「シィーッ!外部に漏らすなヨ。」で済ませ、お客様を探し出して謝り菓子を持参して口封じをして終わりだったのかも知れません。でも、それが表沙汰になる可能性も有るわけで、その際には大きなダメージを覚悟しなければなりません。だから、もう「隠さない」ことが最適なリスクコントロールになるのですね。「隠さない」ことを前提にした企業運営に変化するしか有りません。
投稿者 島上 : 2007.06.28 21:36 | コメント (0) | トラックバック (0)






