バッテリーの性能について

古くからノートPCの性能を左右する部品のひとつに「蓄電池(バッテリー)」があります。
言うまでもありませんがノートPCの場合、バッテリーの性能により使い勝手が大きく変わります。
ノートPCの場合、バッテリーでの稼働時間を大きく左右する部品のひとつがCPUです。CPUの処理能力を重視すればバッテリーでの稼働時間は短くなり、稼働時間を長くすればCPUの処理能力を抑える必要があります。
最近では、低電圧CPUもノートPC用にリリースされ、比較的バッテリー容量が小さいネットブックでも実稼働時間で3時間から5時間程度は持つようになっています。

ノートPCで丸一日使用してもバッテリー残量を気にしなくても良くならないかと、皆さんは感じていると思います。そんな問題を解決してくれそうなバッテリーが、「SuperCharge ion Battery」です。

この、「SuperCharge ion Battery」は、それぞれの頭文字からSCiBと呼ばれているそうです。

従来のバッテリーでは、充放電を500回から600回程度繰り返すとバッテリー性能が大幅に低下すると言われていました。(身近な所では、2年から3年使用した携帯電話です。フル充電しても5分から10分程度しかバッテリーが持たないですよね。)

ノートPCで使用されているバッテリーの種類は大きく分けてニッカドバッテリーとリチウムイオンバッテリーの2種類があります。ここ数年でリチウムイオンバッテリーに移行されましたから、現在、ニッカドバッテリーを採用しているノートPCは存在しません。よく言われる、「バッテリーのメモリー効果」は、ニッカドバッテリーに発生する現象のことです。

現在主流のリチウムイオンバッテリーを更に改良したのが、SCiBです。SCiBは、リチウムイオンバッテリーの電極を改善することにより、充電時の温度上昇を緩やかに抑えることで充電回数を従来の10倍以上に改良することに成功しました。
もうひとつ大きく改良されたのがバッテリーの充電時間です。SCiBでは、90%程度までの充電にかかる時間が5分から10分と大幅に短縮されています。5分から10分の充電時間であれば、バッテリーの残量が少なくなっても、新幹線の待合室、ホットスポットなどで充電することが可能ですよね。

このような魅力的なSCiB、2008年10月に東芝から同バッテリーを搭載した試作ノートPCが技術展示会に参考出品されましたが、おそらくコスト面の問題だと思いますがSCiBを搭載したモデルは2009年4月現在、残念ながらリリースされていません。今後、電気自動車のバッテリー技術として採用され量産コストが下がれば、ノートPCへの採用も比較的近い将来なのかもしれません。

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コンサルタント

池田雅信(いけだまさのぶ)
写真:池田雅信取締役兼ソリューションビジネス本部本部長。1991年に富士通カストマエンジニアリング(現在の富士通エフサス)へ入社。金融システムのハードウェアエンジニアとして4年間従事。その後、クライアント・サーバシステムのシステムエンジニを経験した後、Unix(主にSolaris)エンジニアとしてインターネットサーバの導入を行い、2000年以降は、ハードウェア・ソフトウェアが分かるマルチエンジニアとして大手顧客のアジア地区のインフラ設計を行い、2005年株式会社シーエムエーへ入社。以来、地元企業様へメーカの枠に縛られないシステム提案を手掛ける。